雨の音で目が覚める

当事者研究、たまに呪詛

近況

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猫と一週間過ごした。とてもかわいい子だった。夫の仕事が繁忙期に入るので、その前にわたしが寂しくないようにと夫も快く猫を迎える準備をしてくれた。昔から動物は好きで子供の頃から飼いたいと思っていたのだが、父がどうやら動物嫌いらしくその夢はなかなか叶わなかった。結婚して初めて、やっとペットを飼えることになった。

同じ県内でタイミング良く里親募集が見つかった。夫に相談し準備期間を経て我が家に迎えることが出来た。本当にかわいい子で母も帰省していた姉も気に入ってくれていた。

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ソファとクッションの間に挟まってよく寝てた。ごろごろとうるさいくらいにのどを鳴らしてたくさん甘えてくれた。たまに溜息をついていて、とても人間らしい子だなあと思った。爪を切るのも嫌がらず、水もよく飲み、お気に入りのおもちゃで飽きずにたくさん遊んだ。

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名前は「こむぎ」。茶トラ白の男の子。お母さん猫の名前を少しもらって、焼き立ての食パンみたいな色からこの名前をつけた。我が家に来たその日からソファの一角はすっかりこむぎの特等席で、丸くなったりバンザイをして寝ていた。

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お鼻はきれいなピンク色だった、肉球とお揃い。前足にはちょっと色がある。しっぽは鍵しっぽでちょっと短め。鍵しっぽの猫はしっぽの先に幸せを引っかけてくる。本当にそうかもしれないなあって思った。

よく人に慣れていて、膝の上で寝ることも多かった。トイレするから見てて、お水飲むから見てて、爪とぎするから見てて、ねえ撫でてよってたくさん鳴く子で、ひとりで家にいても寂しさは少しも感じなかった。

 

今まで猫に触れても何ともなかったのだけど、こむぎが家に来てから湿疹が出るようになった。夫には何も症状がなかったので私の体質の問題なのだと思う。一週間様子を見て、夫とよく話し合い、こむぎを元の飼い主さんにお返しすることにした。飼い主さんはたまにあることだから気にしなくていいですよと言ってくれた。飼い主さんのお宅にこむぎを連れて行って、帰宅した家の静かさにふたりで泣いてしまった。その日から我が家は火が消えたように静かでなんだか暗い。わたしもすっかり落ち込んで毎日をメソメソと過ごしているところです。

 

先日幼稚園時代の友人のお宅で母猫と子猫を保護したとのことで遊びに行かせてもらったんだけど、やっぱり湿疹が出てしまい帰宅後に同じようにかゆくなるならこむぎが良いと夫を困らせることを散々言ってしまった。その日からどうにも元気が出ずこのありさま。

 

結婚式も旅行も終わって頑張ることがなくなってしまった気がする。夫は仕事が繁忙期に入るので休みはほぼなし、子供を作ろうったってそんな時間はねえ。そもそもPMDDで毎月関係が拗れているわたしたちにとっては子作りっていうもののハードルがそもそも高いのだ。働こうにも夫の繁忙期中に新しいことを始めて無事死亡し共倒れになるのは目に見えている。そうそうわたしにはほかの人が当たり前に出来ていることが何もできなかったんだって再確認してまた落ち込んだ。目の前からふっとあるはずだったものが無くなって、ただ毎日なんとなく過ごしている。ニートだった時と全然変わんないじゃん、依存先が親から夫に変わっただけじゃん。何のためにここにいるのか、ちょっとしたことで足元がぐらつくし今まで何をして過ごしてたのか思い出せない。夫に申し訳ない気持ちと、自分へのいら立ちと、なんとなくの絶望感でやられています。